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DOCTOR’S COLUMN
カウンセリングでは、気になっていても聞きにくそうにされる質問をよくいただきます。今回は、その中から5つを選んで、私の考えをお答えします。
ボトックスをやめたことが原因で老けることは、基本的にはありません。効果が切れれば、筋肉の動きはもとに戻っていきます。
むしろ注意したいのは、エラのボトックスを続けている場合です。噛む筋肉(咬筋)が小さく薄くなることで、頬のたるみが目立つようになり、結果として老けて見えることがあります。そのため、40代以降で、すでに軽いたるみがある方には、エラのボトックスはおすすめしていません。
体の中に、ボトックスの働きを弱める抗体ができると、効きにくくなることがあると言われています。ただ、当院ではこれまで、効かなくなった例を経験していません。
アラガン社のボトックスの臨床試験をまとめた解析では、抗体ができたのは約0.5%で、抗体ができた方でも多くは効果が続いていました。これはアラガン社の製剤のデータで、当院で使う他の製剤にそのまま当てはまるものではありませんが、頻繁に起きることではないと考えています。
一方で、短い間隔や多い量での投与は抗体ができる一因になり得ると、製剤の説明書でも注意されています。そのため当院では、2週間以内の微調整を除き、原則として3か月空けることをおすすめしています。また、毎回の施術日と量を記録し、次回の判断に使っています。
問題が起きたときに溶かせることは、確かに安心材料です。ただし、限界もあります。
血管が詰まる合併症が起きた場合は、すぐに溶かす処置をしますが、早く対応できた場合でも、回復に時間がかかり、状態によっては影響が残ることもあります。
仕上がりが気に入らないなどの理由で溶かす場合にも、注意点があります。溶かす薬そのものにもアレルギーなどのリスクがあること、狙った分だけを溶かすのが難しいこと、注入したものだけでなく、もともと肌にあるヒアルロン酸にも作用する可能性があることです。「溶かせるから多めに入れても大丈夫」ではなく、最初から入れすぎないことが大切だと考えています。
顔が大きくなるというより、入れすぎるとパンパンに張った、いわゆる「ヒアル顔」になります。また、入れすぎれば、太りすぎたときと同じように皮膚が伸びてしまうこともあり得ると考えています。
私は、1回に入れる量を機械的に決めるのではなく、入れながら見た目を確認しています。これ以上は入れすぎだと感じたら、そこで手を止め、患者さまご自身にも鏡で確認していただきます。
内出血が出てしまった場合は、気づかれる可能性が高くなります。また、入れすぎれば、当然気づかれやすくなります。
「周りに気づかれたくない」というご要望は実際に多く、その場合は控えめに注入します。内出血の出方には個人差があるので、大切な予定がある方は、日程に余裕を持ってご相談ください。
おわりに
どの質問にも共通するのは、「効果を大きくすること」より「やりすぎないこと」が、結果的に満足につながるということです。気になることがあれば、カウンセリングで遠慮なく聞いてください。
注入治療は自由診療(保険適用外)です。効果には個人差があります。費用、主なリスク・副作用、未承認製剤・適応外使用に関する説明は、各治療ページ(ボトックス注射/ヒアルロン酸注入/肌育注射)をご確認ください。
気になる部位や、希望する変化をお聞かせください。