ボトックス注射 / エラ

エラのボトックス注射

咬筋にボツリヌストキシン製剤を注入し、筋肉の働きを一時的に弱める治療です。かみしめによる咬筋の張りや、下顔面の見え方について相談できます。エラの張りは筋肉だけでなく骨格や脂肪も関係するため、まず何が要因になっているかを確認します。

01エラのボトックス注射で相談が多いこと

  • 下顔面の横幅が気になる、エラが張って見える
  • 歯を食いしばっている、歯ぎしりをしていると指摘された
  • 朝起きたときに顎がだるい、疲れている
  • 顎の外側を触ると硬く、力を入れると盛り上がる
  • 左右で張り方が違う

いずれの場合も、咬筋の発達がどの程度関係しているかを診察で確認したうえで、治療の対象になるかを検討します。

02適応を検討する場合/検討しない場合

検討する場合

  • 歯を食いしばったときに咬筋が明らかに盛り上がり、触診で発達が確認できる
  • 下顔面の見え方に、咬筋の張りが関係していると考えられる
  • 神経や筋肉の疾患がなく、全身の状態に問題がない

検討しない、または慎重に判断する場合

  • エラの見え方の主な要因が下顎角の骨の形にある
  • 主な要因が皮下脂肪や頬のボリュームにある
  • 主な要因が皮膚のたるみにある
  • 顎関節の痛み、開口障害など顎関節症の症状がある
  • 咬合(かみ合わせ)に問題があり、歯科的な評価が必要と考えられる
  • 神経・筋肉の病気がある、妊娠中・授乳中である
  • 顔まわりの脂肪が少なく、頬がこけて見えることが想定される

骨格・脂肪・たるみが主な要因である場合、この治療では期待される変化が得られません。診察の結果、この治療をお受けいただけないことや、別の方法をご提案することがあります。

03この部位の検討ポイント

エラの治療は、注入する位置の設定が仕上がりと安全性の両方に関わります。診察では次の点を確認します。

  • 咬筋の範囲と厚み/食いしばった状態での輪郭の確認
  • 注入する高さと深さ/浅い位置や上方に広がると、笑ったときの表情に影響する場合があります
  • 左右差/利き側のかみぐせによる差
  • 顔全体のバランス/頬の脂肪量、フェイスラインの状態
  • 過去の治療歴と、そのときの反応/前回からの間隔

量を増やすほどよいというものではありません。咀嚼の力や表情への影響を考えながら、量と位置を検討します。

04効果の経過とダウンタイム

注入直後に見た目が変わるわけではありません。咬筋の働きが弱まったあと、筋のボリュームが徐々に変化していくため、見え方の変化を感じるまでに数週間から一か月以上かかることがあります。効果の持続期間や変化の程度は製剤・注入量・個人差によって異なり、一定の結果や期間を保証するものではありません。

ダウンタイム

  • 注射部位の痛み、赤み、腫れ、内出血が生じることがあります
  • 数日から一〜二週間、顎のだるさや違和感を感じることがあります
  • 施術当日の運動・入浴・飲酒や施術部位への刺激については、使用する製剤と施術内容に応じた説明に従ってください

05受ける前に知っておきたいリスク・副作用

注入治療に共通するもの

痛み、赤み、腫れ、内出血、左右差、アレルギー反応。

エラ(咬筋)に関係するもの

  • 硬いものが噛みにくい、咀嚼の力が一時的に低下する
  • 笑ったときの表情が変わる、口角が下がる、左右の口角の高さが揃わない(製剤が周囲の表情筋に及んだ場合。多くは一時的です)
  • 一時的に発音がしづらく感じることがある
  • 咬筋のボリュームが減ることで支えが弱まり、頬やフェイスラインのたるみが目立ちやすくなることがある(皮膚のゆるみ、筋肉量、年齢、過去の治療などで程度が異なります)
  • 食いしばったときに咬筋の一部が局所的に盛り上がって見えることがある(局所的な膨隆)
  • 頬がこけて見える、顔の印象がやつれて見える
  • 顎関節の違和感、開けにくさ
  • 唾液の出方の変化
  • 効果の左右差、輪郭の左右差
  • 中和抗体が生じ、効果が得られにくくなる場合があります。高用量や短い間隔での反復が抗体形成に関係する可能性があるため、効きにくさを理由に安易に増量・追加しません

次の症状が現れた場合は、様子を見続けずに直ちに施術した医療機関へご連絡ください。

飲み込みにくい、息が吸いにくい、話しにくい、全身の力が入りにくい。これらは注入部位から離れた場所にボツリヌストキシンの作用が及んだ可能性を示す症状です。緊急性のある症状は、119番を含む救急対応が必要です。

必ず事前にお知らせいただきたいこと

  • 神経や筋肉の病気(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症など)
  • 妊娠中・授乳中、妊娠の可能性
  • 服用中のお薬(筋弛緩薬、一部の抗菌薬、血液をさらさらにするお薬など)
  • アレルギー歴
  • 顎関節症、かみ合わせの治療、歯科矯正の予定や経過
  • 他院を含む、これまでのボツリヌストキシン治療の時期・部位・製剤・量

効果が足りないと感じても、自己判断で短期間に追加の注入を重ねることは避けてください。治療した医療機関へご相談ください。

06料金・治療期間

エラ(咬筋)のボツリヌストキシン注射/骨格筋 自由診療・税込

  • ビエノックス 40単位 5,000円 / 100単位 7,000円
  • イノトックス 40単位 7,000円 / 100単位 9,000円
  • ボトックスビスタ 50単位 22,000円 / 100単位 44,000円(40単位の価格設定は掲載料金表にありません)

当院の標準的な使用量 40〜100単位を目安に診察で判断します。

掲載した施術料金の範囲 5,000円〜44,000円(1回)。下記の追加費用は別途です。

この料金表は用量の推奨ではありません。製剤ごとの単位はそのまま比較・換算できません。左右の配分と総量は診察で判断します。

そのほかに生じる費用 初診料・再診料 無料/医師指名料 5,500円/山中医師指名料 8,800円/当日・無断キャンセル料 5,500円

カウンセリング料は3,300円です。5,500円以上の施術契約、または化粧品・サプリメント等の購入で無料になります。

麻酔を使用する場合の料金(税込)

  • ブロック麻酔:5,500円(3部位まで)
  • 表面麻酔:5,500円
  • 笑気麻酔:30分 11,000円

麻酔の選択・必要性は施術内容と診察によって異なります。使用する麻酔と追加料金を施術前にご説明します。

治療期間と回数 1回の施術ごとに治療を行います。効果は一時的で、時間の経過とともに筋肉の働きは戻ります。継続をご希望の場合も間隔を詰めず、診察のうえで次回の時期を判断します。

本治療は自由診療(自費診療)です。公的医療保険は適用されません。必要な単位数と総額は診察後に確定し、施術前にご確認いただきます。

料金一覧を見る

07相談から施術まで

  1. ご希望と治療歴の確認
    気になっている見え方、これまでに受けた治療、歯科での治療状況をお聞きします。
  2. 診察と治療内容の検討
    咬筋の状態を確認し、適応の有無、注入する位置と量を検討します。
  3. 費用と注意事項の確認
    総額、リスク、施術後の注意点をご確認いただいたうえで判断していただきます。

08エラのボトックス注射のよくある質問

誰でも輪郭が変わりますか?

いいえ。咬筋の発達が関係している場合に検討できる治療です。下顎角の骨の形、皮下脂肪、皮膚のたるみが主な要因である場合、この治療では変化しません。何が要因になっているかを診察で確認したうえでご説明します。

どのくらいで変化を感じますか?

筋肉の働きが弱まったあと、ボリュームが徐々に変化していくため、見え方の変化を感じるまでに数週間から一か月以上かかることがあります。変化の程度には個人差があり、一定の結果を保証するものではありません。

食事に影響しますか?

硬いものが噛みにくく感じることがあります。程度には個人差があり、多くは時間の経過とともに戻りますが、量が多い場合には影響が強く出ることがあります。お仕事や生活で支障が出にくいよう、量と時期を相談しながら決めます。

やめたら元に戻りますか?

効果は一時的で、時間の経過とともに筋肉の働きは戻ります。治療を続けない場合、筋のボリュームも徐々に戻っていくことが一般的です。戻り方には個人差があります。ただし長期間の治療後は、皮膚のゆるみなどの影響により、治療前とまったく同じ状態に戻るとは限りません。

顎関節症があっても受けられますか?

症状の内容によります。顎関節の痛みや開口障害がある場合は、歯科口腔外科での評価を優先していただくことがあります。まずは現在の症状と、歯科での治療状況をお知らせください。

他院でエラのボトックスを受けた後でも相談できますか?

ご相談いただけます。受けた時期、製剤名、単位数がわかる範囲でお持ちください。前回からの間隔が短い場合、今回の治療をお受けいただけないことがあります。

09使用する医薬品と承認状況について

自由診療であること

このページでご案内する美容目的の治療は自由診療(自費診療)です。公的医療保険は適用されません。

使用する製剤

ビエノックス、イノトックス、ボトックスビスタ(いずれもA型ボツリヌス毒素製剤)のうち、診察のうえで選択します。

未承認医薬品であること/承認範囲外の使用であること

ボトックスビスタは国内で承認された医薬品ですが、2026年8月改訂の電子添文では、注用50単位の効能・効果は「65歳未満の成人の眉間又は目尻の表情皺」および「65歳未満の成人の咬筋膨隆」、注用100単位は「65歳未満の成人の咬筋膨隆」です。咬筋膨隆は承認対象に含まれますが、対象年齢・製剤・用法用量などの条件を満たす必要があります。エラへの注射を一律に適応外とは扱いません。

ビエノックスおよびイノトックスは、日本国内で薬機法上の承認を受けていない未承認医薬品です。

入手経路

ボトックスビスタはアラガン社から直接仕入れています。ビエノックス・イノトックスは、当院医師が韓国から個人輸入しています。個人輸入される医薬品等のリスクについては、厚生労働省の「個人輸入される医薬品等について」もあわせてご確認ください。

国内の承認医薬品の有無

国内では、同一成分(A型ボツリヌス毒素)の製剤としてボトックスおよびボトックスビスタが承認されています。ボトックスビスタには、65歳未満の成人の咬筋膨隆に対する国内承認があります。

諸外国における安全性等に係る情報

米国のBOTOX Cosmeticの処方情報では、注射した部位から離れた部位へ作用が広がり、嚥下障害や呼吸障害を含む重篤な症状が生じうるとして強い警告(Boxed Warning)が記載されています。死亡例の報告もあります。海外の承認状況と日本での承認状況は異なります。

公的制度の取扱い

本治療は公的医療保険の対象外です。国内未承認の医薬品による健康被害は医薬品副作用被害救済制度の対象外です。国内承認薬でも、原則として承認された効能・効果、用法・用量、使用上の注意に従わない使用は救済対象になりません。個別の取扱いはPMDAの救済制度相談窓口で確認します。

希望する治療を、相談する。

平日 11:00〜20:00 / 土日祝 10:00〜19:00

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治療内容に関するお問い合わせ先

DMTC CLINIC 日本橋院
東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント B1
電話:03-6910-3820(診療時間内)

治療内容に関するお問い合わせは上記窓口へ。ほかの院の連絡先は各院案内をご覧ください。

10関連するページ

11参考情報

下記は製剤そのものに関する海外の添付文書等です。本ページで解説するエラ(咬筋)への美容目的の使用は、米国処方情報の適応にも含まれていません(適応外使用)。米国処方情報では、注射部位から離れた部位への作用の広がりについて枠組み警告が付されています。

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