「ボトックスって、いつまで効くんですか?」「もう少し効かせてもらえませんか?」。どちらも、カウンセリングで本当によく聞かれる質問です。ここだけの話、後者には「無理です」とお答えすることがあります。その理由は、前者の答えとつながっています。
いつから効いて、いつまで効く?
| 部位 | 効果が出るまで | 持続の目安 |
|---|---|---|
| 額・眉間・目尻など(表情筋) | 1〜2週間ほど | およそ3か月 |
| エラ・肩など(大きな筋肉) | 1か月ほど | 原則3〜4か月 |
持続期間は、部位・製剤・量・体質によって変わり、一定の期間をお約束するものではありません。効果が切れると、筋肉の動きは少しずつ元に戻ります。やめたことが原因で、打つ前より老けて見えることは基本的にありません。
効かせすぎると、すぐには戻せない
以前の私は、患者さまの希望をできるだけ叶えたい、効果をできるだけ高くしたいと考えていました。けれど、効かせすぎてまぶたが重くなったり、エラに打って笑いにくくなったりすると、回復を待つ必要が生じることがあります。効果をすぐに打ち消す確実な方法はなく、回復までの期間にも個人差があります。
だから今は、「起きてから対処する」のではなく、「最初から起こさない」打ち方を何より優先しています。額は基本的に中央より上に打ち、エラは前方と浅い層を避けて打つのも、そのためです。
無理と答える理由2:短い間隔で打つと、効かなくなるかもしれない
施術後の微調整については、まず状態を診察します。当院では原則として次回まで3か月あける考え方を大切にしています。短い間隔や多量の投与は、抗体の形成により効きにくくなるリスクの一因になり得るためです。追加の可否は製剤の添付文書と診察所見に基づいて判断します。
大切な予定があっても、希望する時期に追加できるとは限りません。今回の効き方だけでなく、今後も治療を続けられるかを考えて判断しています。
量を増やせばよい、とは限りません
「単位数を増やせば、そのぶん長く効きますよね?」と聞かれることがあります。持続は量だけで決まるものではありません。用量によって持続が変わる場合はありますが、部位・製剤・筋肉の状態を含めて考える必要があります。
量を増やすことで、狙っていない筋肉に作用し、まぶたの重さや不自然な表情につながることもあります。長持ちさせたいという希望だけで量を増やさず、効果と安全性の両方を見て決めています。
次はいつ打てばいい?
次回は原則3か月以上の間隔を目安とし、製剤の添付文書と状態に応じて判断します。当院では毎回の施術日と量を記録しています。他院で受けた方も、製剤名・施術日・部位・量をお知らせください。
製剤ごとの単位は単純に換算できません。必要な量は診察で判断します。
注入治療は自由診療(保険適用外)です。効果や経過には個人差があります。最新の費用、主なリスク・副作用、未承認製剤・適応外使用の説明は各治療ページをご確認ください。
