マンジャロについて相談を受ける際は、期待する変化だけでなく、承認された使用目的と副作用を理解していただくことを大切にしています。すべての方に適する薬ではありません。今回は、処方を検討する前に知っていただきたいことを整理します。
ゼップバウンドと、有効成分は同じです
| マンジャロ | ゼップバウンド | |
|---|---|---|
| 有効成分 | チルゼパチド | チルゼパチド |
| 国内で承認された目的 | 2型糖尿病 | 肥満症 |
| 体重管理・美容目的での使用 | 承認範囲外(適応外使用) | 肥満症の基準を満たさない場合は承認範囲外 |
マンジャロとゼップバウンドは有効成分が同じですが、承認された目的が異なります。糖尿病ではない方の体重管理目的でのマンジャロ使用は適応外です。美容・痩身目的の使用について、安全性や有効性は十分に確認されていません。また、適正な使用と認められない場合、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない可能性が高いことにも注意が必要です。
保険診療を含めて、選択肢を考えます
体重の悩みには、生活習慣だけでなく、病気や服薬などが関係することもあります。薬を決めてから受診するのではなく、現在の健康状態を確認することが先です。
肥満症として一定の条件を満たし、食事・運動療法で十分な効果が得られない場合には、保険診療で治療を受けられることがあります。BMIだけで判断できるものではないため、専門の医療機関で適応を確認してください。
全員におすすめする薬ではありません
吐き気などが強く出る場合もあり、誰にでも適する薬ではありません。効果だけを見て自己判断で開始・増量・継続しないでください。
診察では、体重や健康状態に加え、以下の情報を必ず医師に伝えてください。処方の適否は個別に判断します。
現在の体重、これまでの体重変化、食事の状況
妊娠中・授乳中、妊娠を希望している場合
膵炎や摂食障害を含む既往歴
服用している薬、特に糖尿病治療薬
知っておいてほしい副作用
吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲低下などが起こることがあります。急性膵炎、胆のうの病気、低血糖などにも注意が必要です。強い腹痛が続く、背中まで痛む、吐き続ける、意識がぼんやりするといった症状は、速やかに医療機関を受診してください。
気になることがあれば、処方の前にどんなことでも聞いてください。対面での相談をご希望の方は、来院でも承ります。
参考情報
体重管理目的でのマンジャロ使用は国内承認の効能・効果の範囲外です。適応外使用による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象とならない可能性が高いことに注意してください。自由診療の費用、リスク、副作用等はオンライン診療のご案内でご確認ください。
